葬儀マナーというのは、日本全国宗教や宗派、地域柄に寄るところなく基本となるものがあります。これは葬儀だけではなく通夜にも言える事で、これは守るとか守らないというものではありません。先ず、ご遺族や他の弔問客に対し、故人を敬いつつ哀悼の意を表する事です。これは葬儀の前後も合せて、騒いだり大きな声を出したりしてはいけません。次に、喪服やネクタイなどは黒い物を身につけて弔意を表します。男性の場合は、ワイシャツはあくまで最上位の色とされる白を着用し、光る腕時計やアクセサリーは身に付けない様にしましょう。特に金色のモノはその身から外しましょう。受付では簡単に挨拶を済ませた後素早くその場を離れ、親しい人を見かけても大きな声で雑談をしたり、故人の噂話などは絶対に止めてください。この様な場所でのマナーの基本は厳粛にすることです。また、地域の風習によっては、葬儀が始まる前にお別れの膳という精進料理を参列者が到着後、順次食することがあるので、その様な風習がある土地ではその分の時間も見越して30分ほど早めに会場に到着する必要があります。特に会社やお仕事関係の葬儀に参列する場合は、飛行機や新幹線を利用しての長距離移動で葬儀に参列することもあるため、その地方の葬儀マナーは事前に調べておく方が良いでしょう。ある地方では、先に出棺と火葬を済ませてから骨壺を祭壇に上げて葬儀を行うという風習もあるので、驚かないようにしてください。今ではインターネットもありますし、職場にその地方の出身者がいれば、尋ねてみるのも良いでしょう。葬儀の手順は自分の地元が正解だと思わない事です。
宗教や宗派別の流儀は、式開始前に葬儀業者さんが説明をしてくれるので、例えば仏教の場合のお焼香の回数などはきちんと聞いておきましょう。これは葬儀マナーと言うより、各宗派別のやり方の違いですが、故人が信仰していた宗教・宗派の流儀に従う事も、参列者としての葬儀マナーです。